四季一筆

徒然に。

弥生二十四日、野球観戦(テレビで)

春休みに入った息子が、朝食を食べてすぐに「外遊びにいきたい」と言うわけだが、外遊びなんて普段からやっていること。 春休みという宿題のない長期休暇なんだから、午前中から勉強するのも悪くないぞ、取り敢えず、これからの二週間で何をやるのか考えてみ…

弥生二十三日、巻き爪

最近気づいたのだが、靴をはかなくなって足指の巻き爪が治った。 足の“おやゆび”=母趾の爪が巻き込んで、歩くと渋いように痛かったのだが、革靴を履いて通勤していたからだ。先の円いゆとりのある靴を選ぶようにしたり、いわゆるウォーキングシューズと言わ…

弥生二十二日、自然に驚け

「まず自然の驚異に驚け」のようなことを、どこかの有名な人が言ったような気がするが、誰だったのか、はたまた、果たしてそんなことを言った人が本当にいたのかどうかわからない。 けど、この言葉は自然科学の第一歩なんだろうと思う。日本では生き残るため…

弥生二十一日、問いを立てる

寒くて、あまりにも寒いので、F中市のお寺から戻ってきて、台所でネギラーメンを作って一人で食べた。カミサンも息子も要らないらしい。春のお彼岸の法要のあとで、K分寺の駅ビルで食べたお上品なミートソース・スパゲティだけでは足りなかった。そして、…

弥生二十日、春のテンキ

きょうで息子の小学校4年生の授業が修了。帰ってくるなり「宿題、ないよ」て、そりゃそうだろう。地方によっては卒業式だったところも多いらしい。 明日は春分の日で、お寺で春の彼岸の法要があるので、帰ってきた冬の嵐の中を出かけることになる。天気予報…

弥生十九日、延長不可

先日、出先で「絵画表現のしくみ」(美術出版社、2000)を眺めていたら、巻末にある画家インタビューに紙を何年か寝かせてから描く、のようなことが載っていた。その作家はパステルを使うんだったと思うけど、紙って寝かせると違うのか、そうなのか。 ◇ ◇ 寝か…

弥生十八日、プチ・ヴェール

カミサンが買ってきたプチ・ヴェールという野菜を食べたところ、結構よかった。いまから30年ほど前に静岡県で開発された芽キャベツの一種らしい。 ◇ ◇ この秋冬は気温が低すぎて野菜ができなくて、もう、キャベツなんて3か月くらい買っていない気がする。最…

弥生十七日、似る

息子と一緒に床屋に行って、髪を切ってもらった。息子の髪の毛を切るのは、幼児のころから理髪店でやってもらっている。 私自身は、小学校の高学年ころまで、父親が洗面所や浴室で切ってくれていたが、素人が切るから下手だし、被っている髪よけのケープがビ…

弥生十六日、学ぶ

学ぶとは真似ることだそうで、真似るためには対象をよく観察しないといけない。 観察というのは漫然と眺めやっているのではなくて、何が同じ、何が違う、を意識すること、識別することが基本となる。識別の物差しが、ときには時間だったり(アサガオの観察)…

弥生十五日、だらしなさの裏表

何だか色んなことをやって疲れ切って、ハッと目覚めてみると朝、カーテンの隙間から漏れている随分と明るい光の影で目覚まし時計を見ると10時2分で、やばっ、「遅れます」コールを入れないと、まだ始業から2分だから連絡可能な範囲で、デスクは席にいるはず…

弥生十四日、白日

すっかり暖かくなって、自転車に乗るのに手袋が煩わしくなってきた。指なしに切り替える季節が訪れた。暖かさのおかげでサクラの開花予想が早まっているらしい。卒業式に花びら、入学式には若葉となるか。 ◇ ◇ 朝、ゴミを出しにでると、空には雲がなくどこま…

弥生十三日、にほふがごとく今

先週までは、風呂上がりに寝間着を着ないでいると、体が冷えてしまう季節だった。それが終わろうとしている。風呂上がりに、扇風機の風に当たるのが心地よくなってきた。 ◇ ◇ 閉め切っていた廊下への扉を開き、玄関の内側にぶら下げた防寒カーテンを取り外す…

弥生十二日、戦うコーヒー

コーヒーを淹れて、ほぼ毎日飲んでいるけど、飲み頃の温度がある。もちろん、熱湯でないとうまく抽出はできないから、沸騰したお湯が必要で、けれども、その温度では熱すぎてそのまま飲めば火傷する。かといって冷めすぎてしまうと哀しくなる。 ◇ ◇ 飲むのに…

弥生十一日、中継録画

『死都日本』(石黒耀、講談社)なんて読んでしまったから、霧島・新燃岳の噴火が他人事じゃないように感じられ、しばしば、NHKの中継動画なんぞを見てしまう。別段、大噴火しているとか火砕流が山腹を駆け下りているわけでもなく、山頂部分からゆっくりと白…

弥生十日、甘口のポークカレーライス

唐突に甘口のカレーライス、それもポークカレーを食べたくなった。 ◇ ◇ 当時はレトルトカレーの種類は少なくて、そもそも親がレトルトカレーなんて信用していなかったから、子供の頃のカレーライスは自宅の台所で作られるのが普通だった。カレールーを買って…

弥生九日、毎日が新鮮

7年前のきょうは水曜日。午前中に病院にゆき、午後は会社を休んだのだった。 ◇ ◇ 前年の手術の後、抗癌剤治療をやっていて、その副作用であちこちの皮膚が切れて出血していたり、手足が裂けそうな痛さを伴っていて、手先を使う筆記とか打鍵がひどく困難にな…

弥生八日、アカギレ

右手の指の手の甲側にアカギレが出来てひどい。指を曲げると、「プチッ」と関節の上に亀裂が入って、ひどい時は出血する。この数日、三本の指にアカギレが出来ていて、なかなかに面倒くさい。 ◇ ◇ 食事を作ったり洗い物をしたりするし、特に右手は利き手でよ…

弥生七日、沈丁花

図書館に出かけた先で自転車を降りると、沈丁花の香りがした。足下で花盛りだった。 ◇ ◇ 二十年以上昔、この町にやってきたとき、最寄り駅から自宅までの道が複雑で弱った。一軒家が密集している古い住宅街で消防車が曲がれそうもない辻を、あみだくじを折り…

弥生六日、啓蟄

春が近づいて土中の虫が蠢き出す頃ということで「啓蟄」。「◯◯の虫」というやつで「本の虫」とか「獅子身中の虫」とか色々あるけど。コリすぎると周りが見えなくなるというか。 大辞林 第三版の解説 むし【虫】 (8) 一つの事に熱中する人。 「本の−」 「芸の…

弥生五日、ウグイス初鳴き

ふだん作文に使っているキングジムのポメラ(pomera DM100)から異音。振ると、チリチリと内部で何かが転がっている音がする。ネットで検索すると、どうやら有名なことらしい。つまり頻繁に発生しているということ。 ◇ ◇ ネットの情報によると底面のカバーを…

弥生四日、日曜日

今日は日曜日、晴れた日曜日だった。 ◇ ◇ 町の中央にある巨木の広場では、木陰を使ってフェアとかフェスタとか開かれていそうな、そんな気分。ああ、映画「ダンテズ・ピーク」の冒頭がそんな感じだったか、と。 ◇ ◇ 朝食を食べ終えて、食器を食卓の上にその…

弥生三日、節句

朝、食卓で新聞を読んでいて、読み終えた前日の夕刊の紙の角をそろえて畳み直すときに思わず「パシッ!」と鋭い音を高らかに立ててしまって、自分の父親を思い出した。田舎の父親も同じようにして、新聞を畳んでいた。 ◇ ◇ ときどき、田舎の父親がここに居る…

弥生二日、詭弁か誤謬か

間違った前提で論じることを詭弁と言うらしいが、野党・某氏の質問は果たして詭弁なのか誤謬なのか。私自身としては政権側を嫌いなんだけど、この件に関しては、政権側の高度プロフェッショナルを裁量労働制からはずすというのは当然だと思う。 質問者は高度…

弥生一日、春

気象の上では三月から春なんだそうで、その第一日目に春の嵐が未明の東京を駆け抜けていった。まだチラチラと雨粒の波紋が残る水たまりを踏んで、念のための傘を持って息子が登校したあと、空から陽光が射してきた。数えで十一なので、随分まえに「つ」の付…

如月晦日、お花畑に春の嵐

基本的に「民主主義」というやつは上手くいかないものなんじゃないか、と最近思い始めている。かといって私自身、民主主義と言われているものを完全に理解しているわけでもないし、民主主義と言われているもの自体が完全に理解できるものなのかどうかもわか…

如月二十七日、裏目に出る

大手通販Aで注文を確定しようとしたら、クレジットカードの確認をしてくださいのような画面が出た。画面上部には A社と提携しているクレジットカードを新たに契約すれば幾らか報奨金のようなものがもらえますよ、のような文言。 そのときパソコンで購入手続…

如月二十六日、負け戦

ちょっと、物騒な話題。 このところの国会での裁量労働制の統計数字云々のことだが、これは内閣人事局に対する官僚側の謀反じゃないかな、と、皿を洗いながらラジオの国会中継を聞いて思った。 内閣人事局とは、ウィキによると「政治主導の行政運営を実現す…

如月二十五日、魔法瓶

息子の理科教材に「熱の伝わり方三種のうち、何が関係しているでしょう」のような問題が載っていた。 熱の伝わり方には、対流、伝導、放射の三種類があって、「対流」というのは火の上に手をかざすとモヤモヤとした熱い空気の流れが上に向かって昇っていくの…

如月二十四日、ずら・い

NHKのサイトで 信頼関係を築いてから面会し、断りずらい環境の中で勧誘する というのがあるのに夕方気づいて、なおすかなぁ? と思っていたんだけど23時過ぎ現在なおっていないので、ネタにすることにした。 正しくは「断りづらい」。MacOSの日本語入力でも…

如月二十三日、しゃんとする

どこかのメーカーが出荷前検査をしていなかったのに偽っていたとか、検査の資格がない人間が検査していたとか、品質を偽って売っていたとか、それも老舗といわれるような誰もが信頼していたであろう企業が。 今度は、労働時間についての調査がいい加減だった…