四季一筆

徒然に。

弥生一日、春

気象の上では三月から春なんだそうで、その第一日目に春の嵐が未明の東京を駆け抜けていった。まだチラチラと雨粒の波紋が残る水たまりを踏んで、念のための傘を持って息子が登校したあと、空から陽光が射してきた。数えで十一なので、随分まえに「つ」の付く子ではなくなっているのだが、まだ神通力は利いているようだ。
 
裏の畑は未明の雨で綺麗な黒い床(とこ)となっていた。嵐の前に耕したらしい。