四季一筆

徒然に。

弥生二十八日、暖気

もう摂氏1度高いと夏日という陽気だった。その中を、息子の予防接種に付き合って近所の病院へ。生まれてすぐの赤ん坊のころからお世話になっている小児科だけど、久しぶりに行ってみると看護師のみなさんから「おおきくなったねぇ!」と言われて、ちょっと口を斜めに尖らせて照れている息子。
 
◇ ◇
 
ワクチンのロット番号などを貼ってもらった持参した母子手帳を、帰宅してから読み返してみると、カミサンの手書きで「鳴き声がオギャーからウァーに変わった」なんてことが日付つきで色々と書き込んであるのに気づいた。
 
折しも、Googleフォトのアシスタントから「過去の写真と現在の写真」なんてタイトルで、2歳の息子と10歳の息子が、それぞれカミサンと並んで写っている写真がコラージュで届いたりして、あ〜、こんなにおめめがクリクリだったのが、こんなに生意気なガキになったか、なんて思ったりして。
 
◇ ◇
 
今年度もあと三日でおしまい。
 
予防接種で病院に向かう途中、あと2年で中学だね、「えー、すごい未来なんだけど」、そっか、大人にとって2年なんてあっという間なんだけどね、「どして?」――なんて話をしながら、暖かい風の中をふたりで歩いていた。
 
40年後、息子は、自分の子供と同じような話をしているのかな。