四季一筆

徒然に。

卯月十三日、ストレス性の腹痛

学校から帰ってきてゼリー飲料を一本空け、アメリカンドッグを2本食べながら学校の宿題を済ませ、「国語って嫌いなんだよなぁ」と言いながらも塾に向かって元気に出かけていった息子だが、しばらくしてケータイから電話がかかってきた。「電車に乗ろうとしたら、お腹がひどく痛くなった」。
 
駅のトイレにいったけど出ないし、でもひどく痛いらしい。おヘソの上が痛いという。あ〜、とうとう来たかな、と思いながらも、取り敢えず塾の前まで行ってごらん、もしかしたら治ってるかもよ。「うん」。
 
そして、またしばらくして電話。塾前まで来たけど、やっぱり痛いらしい。あ〜、だったら戻っておいで。一人で大丈夫かな。
 
◇ ◇
 
戻ってきた息子はお腹を押さえて、顔が青い。体温が低い。ソファに寝かせてしばらく様子をみていたけど、どうやらストレス性の腹痛というやつがやってきたらしい。以前にも何度か、そのときは授業中で、そのときは早退していたけど、とうとう電車に乗ろうとする瞬間にまで来たか。
 
私に似たのかな。
 
◇ ◇
 
いまから四半世紀前、田舎の家から都心の職場まで O急線を使って片道2時間半くらいかけて通勤していたのだが、決まって T川駅付近で腹痛に襲われる。やむなく途中下車。もともと混み方がひどい路線だったので、混雑がひどすぎる急行ではなく、少し空いている準急を使っていた。停車駅が急行よりも多めなので、“緊急避難”しやすかったし。
 
冬の寒い朝なんて、半屋外設置の T川駅のトイレは寒かった。事実上の“吹きっつぁらし”。洋式じゃないから脚が、特に膝が痛かった。それが週に何回もあって、T川駅で途中下車して、人波を逆行しながらトイレに向かうのがつらかったなぁ……。なんで人と同じにできないんだろ、て。
 
◇ ◇
 
ふだんから意気がったり粗野に振る舞ったりしている息子だけど、けっこう堪えているんだなぁ、と、ちょっと反省。
 
それに「国語が嫌い」と言っているが、そこも父親である私に似たか。私は小学校の時の国語とか読書とか、そして何より作文が大嫌いだった。小学校の卒業文集なんて、ほんとにつらかった。将来の夢ぇ? そんなもん分かるわけないだろ? 何で書かなきゃならないんだよーっ! バカくせぇ、て。
 
◇ ◇
 
その後、夕飯の支度をしていると、ソファの方からクツクツと笑い声。見ると息子は床に寝そべって「マチトム」を読みながら笑っていた。
 
本を読むのは大好きなんだよな。