四季一筆

徒然に。

睦月二十三日、雪を掻く

駐輪場の積雪は20センチくらい、表の道路で12センチくらい。カミサンと息子はそれぞれ雪用ブーツで出かけた。雪靴があれば雪かきなんて朝からやらなくてもいいのに。ともかく晴れている東京の朝には。
 
住宅街の道路は、それぞれの家のひとが獣道的に除雪していて、取り敢えず一人分は歩ける。けど、けさは氷点下で凍結していて、かえって危ない気がした。東京のひとも深雪に備えた履き物をそれぞれ用意してもいいんじゃないかな。雪が降るたびに「ひゃー」とか「きゃー」とか言ってないで。足まわりがしっかりしていれば、東京レベルでの除雪なんて不要かもな。
 
◇ ◇
 
そうは言っても、家の前の除雪はマナーというか倫理的というか歩く人への共感というか、当たり前とも思う。高齢世帯なんかは大変だな。やがて、雪かきの同調圧力のようなものが無効になる高齢社会となるのだろう。体が言うことをきかなくなるからね。
 
きょうは午後に30分ほど雪かきをしておしまい。
 
◇ ◇
 
東京では歩行者の足まわりが総じて貧弱だ。そもそも雪靴なんかで出勤したら仕事にならないからなんだろう。なんせ、夏でもスーツにネクタイだからね。つまり、そんな“通勤上等”な同調圧力の結果として、歩く人が苦労だろうてことで家の前の雪かきをすることになるのだろう。けど、その雪だってたまにしか降らないから、雪が降った翌日に雪かきをすることになる。大概、東京で雪が降った翌日は晴れるから。新潟とかの根雪になる地域とは違うから。
 
ところが、その雪かきが中途半端だったり、全然やっていなかったりするので、雪の後の冬型の気圧配置でバリバリに凍りついたりする。すると、歩くには積雪状態よりもかえって危なかったりする。やるなら竹箒で掃いたり融雪剤を撒いたりして、“仕上げ”までやるべきなんだろうけど、東京の人間にそれを望むのは酷だろう。どうしたらいいんだろうか。
 
「今季いちばん強い寒気」がやってくるそうだ。中途半端な雪掻きあとが凍っているかもしれないので注意が必要だね。