四季一筆

徒然に。

正月十四日、水泉動く

七十二候による「水泉動く」(すいせんうごく)というのは、今年の場合おそらく今日までのことで、
 

すいせんうごく
【水泉動く】
凍っていた泉がわずかにとけはじめる。
三省堂 スーパー大辞林3.0
 
すいせんうごく
【水泉動く】
地中では凍っていた泉が動き始めるころ。
(「日本の七十二候を楽しむ」白井明大、有賀一広、東邦出版、2012)
 
という意味。でも、泉ってそんなに簡単に凍ってしまうんだろうか。湧水は温かいから冬でも凍らないとか聞くけど、どうなんだろう。泉が凍ってしまうのは、もしかして永久凍土のように冷たい土地ではないだろうか。でも、永久凍土だと一年中凍っているから、地中の泉がとけるとか何とかなんてならないだろう。とすると、その南側のタイガの話だろうか? とすると中国北東部の話なのかな、いや、そもそも本朝七十二候だから日本のことで、日本国内で、そんな冬の間は凍ってしまう泉なんてあるんだろうか……。
 
泉には水源という意味もあるようだから、もしかしたら高山の岩場から湧き出している清水のことではないか――なんて、どうでもいいことを考えていた。
 
明日からは「雉始めて雊く」(きじはじめてなく)です。たぶん。
 
 ◇ ◇
 
「濁り水のおしらせ」というチラシがポストに入っていて、来る1月某日未明に消火栓からの排水をおこなうので濁り水が出る可能性がある。従って、予め周知の上、各家庭や建物の上水設備については以下の如く取り扱い願い候云々というもの。
 
普段使わないところから、どばーと水を出してみるので、もしかしたらたまっていたサビとか何とかが剥がれて出るかもしれないので気をつけてね、ということ。浄水器なんかをイの一番に使ったら、浄水器のフィルタが一発でダメになるかもね、と。
 
子供の頃は停電とか断水とか普通にあって、断水の折には小学校の校庭に行って、そこにやって来ていた給水車から水をもらったなんて記憶がうっすらと残っている。断水とか停電とかしなくなったのは、いつからだろうか。先の震災のときにも、計画停電に遭わなかった。