四季一筆

徒然に。

皐月二十三日、この夏は鶏の下処理が目標

ある雑誌に載っていた台湾風ソースを作った。
 
黒酢、砂糖、醤油、刻みネギ、山椒粉、酒、コリアンダー、すりおりしニンニクで作り、薄く切った茹で鶏肉にかけて食べるんだけど、そうやって茹で鶏をひと切れ口に入れたところで息子が「うっ!」と口を押さえ、眉間にシワを寄せて「ッ! マッ、ズ!!」。
 
これ、大変なショックです。
 
「肉好きの人にはわからないだろうけど、嫌いなニオイはどんなに微かでもだめなんだよ」と、生理的に四足を受け付けられないカミサン曰く。アレルギーとかじゃなくて、とにかくニオイがだめらしい。
 
◇ ◇
 
かつて、保育園に通っていたころの息子は、鶏唐揚げとか食べていたのに、最近は全く食べなくなった。「唐揚げは飲み物」なんて言ってもりもり食べているどこかの男の子がうらやましい。
 
検索してみると、おとなになってニオイがだめになったとかあったので、成長によって変化するのかもしれない。
 
しかし困ったことになった。
 
◇ ◇
 
カミサンは基本的に四足がダメ。息子ほどじゃないけど、鶏もニオイが強すぎるとダメ。青魚もダメ。
 
息子は、鶏がダメ。脂がのった魚がダメ。ヒレで泳がない魚介類がダメ。ヒレで泳いでも細長いのはダメ。
 
しかもふたりとも豆類が苦手。
 
どうすればいいんだよ。決定的にタンパク質が足りないじゃん。
 
◇ ◇
 
しかしここで降参したらわが家の料理人(※)として失格なので、まずはこの夏までに、鶏の下ごしらえを完璧にして、息子に超越的に美味い唐揚げを食わせようと思う。“飲み物”と思ってくれたら嬉しい。
 
※私はあくまでも料理人です。永世料理長はカミサン。