四季一筆

徒然に。

皐月二十二日、ほめられるのが苦手

子供の頃はどうだか忘れたが、大人になって気づいたのは、自分がほめられるのが苦手だということ。他人からほめられると気持ち悪いのだ。居心地が悪いとか、照れちゃうとかとは違って、憎悪を感じるくらいに「それ、違うだろ!」と。
 
けれども、そこはオトナだから「恐れいります」とか「恐縮です」とか「おかげさまです」と言ってニコッと笑っておしまいにするんだけど、内心はひどく取り乱している。何でほめるんだよ、そんなの当たり前だろ、そんなことより事を先に進めろよ、とか心のなかで悪態をついている。
 
◇ ◇
 
カミサンとか息子が「すごいね」と言ってくれるのは全然問題ないんだけど、家の外の人から「すごいね」とか言われると無性にムカつくのだ。
 
オマエ、オレ ノ コト、シリモ シナイデ、ナニ カッテ ニ ヒョウカ シテンダヨ
 
◇ ◇
 
だから、会社に居た頃は、私自身が同僚のことを殆どほめたりしなかった。ひとつには部下なんて居なかったし、ひとつにはおべんちゃらを言っている間に仕事のひとつも片付けるというスタイルだったし。
 
◇ ◇
 
親からもほめられたことなんて無いから、実際のところ、どうやって人をほめたらいいのかわからないというのもある。
 
だから、息子のことをほめるのがひどく難しくて、毎日勉強の日々です。